魂に突き刺さった漫画 其の弐

【はじめに】

 

今年の夏も暑すぎた。ほんの10分、バイト先や自動車教習所へ自転車を漕いで行くだけで命の危険を感じることもあった。

 

中高生の頃の自分はあんな中グラウンドを駆け回っていたなんて、今考えるととても信じられない。

 

今回もそんな我が国のサマーシーズンに負けないくらいアツくてシビれる漫画について語っていきます。

 

 

 

それでは早速

 

 

 

 

 

 

【漫画紹介と感想】

 

 

BEASTERS

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作者 板垣巴留

週刊少年チャンピオン』(秋田書店)にて連載中

 肉食獣と草食獣が共存する世界。

全寮制チェリートン学園を舞台に青春動物群像劇が今、始まる。

 

 

 

狼が制服着て、授業受けて、友達と飯食べて、部活して、恋してる。

動物が僕たち人間と同じように生活してる画ヅラが面白い。設定だけで引き込まれます。

 

 

この世界において捕食及び肉食は犯罪であり、肉食獣が肉食本能を抑え込むことで草食獣との共存が成り立っているわけなんですが、、、、、

 

 

ぶっちゃけ抑えきれてないです! 

 

我慢出来ない獣は闇市でお肉買っちゃってます! 

 

クラスメイト丸呑みにしちゃってます!

 

 

そんな肉食と草食、両者の危うい関係性がこの作品のテーマのひとつであり、とにかく草食動物と仲良くなりたい主人公のハイイロオオカミレゴシの前に立ちはだかる障壁でもあります。

 

 

この漫画を読んでいると本来、ウサギに対して抱いてはいけないはずの感情が溢れそうになってちょっと怖い。それくらいヒロインのドワーフウサギ、ハルちゃんは強くて可憐な女の子然としています。

 

 

 

現在単行本は20巻まで刊行されており、本誌の方ではあと数話で完結すると発表されました。

 

どういう結末を迎えるか分からないけど、レゴシハルちゃんは幸せになってくれ。

 

 最近知ったのだけれど、作者の板垣巴留先生はあの『バキ』で有名な板垣恵介先生の娘さんだそうです。

 

凄すぎるぜ板垣の血

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

セトウツミ

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作者 此元和津也

別冊少年チャンピオン』(秋田書店)全8巻、完結。

まったりゆったり喋るだけ。

この川で暇を潰すだけの、そんな青春があってもええんちゃうか。

 

 

 

 全8巻通して基本的には関西の男子高生、瀬戸内海が川原で放課後、暇をつぶしてるだけのお話。汗臭いとか甘酸っぱい青春漫画の要素はほとんどないのであります。

 

ないのに超面白い、超笑える。一気に読めちゃう。

 

二人の台詞回しや偶に絡んでくる変な奴らがまあ面白い。

僕のお気に入りはクラスメイトなのに全然顔が思い出せない野球部の馬場くんです。

 

電車の中で読んでいた時は笑い声を抑えるのに苦労しました。(我慢している時の僕のニヤニヤ顔はさぞきもかったことだろう。)

 

 

しかし、

 

 

最終8巻中盤から作品変わった?ってくらい急にシリアスな展開が始まる。

 

そしてそれまでのギャグ回に張り巡らされた伏線回収。(オタクくんって伏線とか好きだよね。僕も大好き。)

 

 読了後、僕は感嘆のため息をつきながら内海と同じことを思いました、

 

こいつは紛れもない『スーパースター』だと。

 

 

万感です。

 

興味を持ってくれた人も、僕が何を言っているのか分からない人も読んでくれ。

 

今ならコミックシーモアで1巻無料で読めるから。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 BLUE GIANT

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 作者 石塚真一

ビッグコミック』(小学館)全10巻

ジャズに心打たれた高校3年生の宮本 大は川原でサックスを独り吹き続けている。

『世界一のジャズプレイヤーになる...!!!』

物語は仙台、広瀬川から始まるーーー。

 

 

 

 石塚先生の山漫画『岳』が好きなこともありますが、なにより表紙のカッコ良さに一目惚れして10巻まとめ買いしました。

 

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まっすぐな若者がまっすぐ夢を目指す。

捻くれた僕にはとてもそんな生き方は真似出来ないけれど、それでももう少し頑張ってみようと思える、そんな作品です。

 

 

 

好きなシーンを挙げたらキリが無いですが、主人公が高校卒業後は東京に行くことを伝えるため、初めて家族の前で演奏するお話は特にグッときました。

 

大の演奏を聴いて『お兄ちゃんはもう帰ってこないんだ』と悟る妹、

 

 泣くな妹よ、その涙は僕に効く。

 

 

 

 

続編である 

BLUE GIANT SUPREME

BLUE GIANT EXPLORER も近いうちに読みたい。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

   月曜日の友達

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作者 阿部共実

ビッグコミックスピリッツ』(小学館)全2巻

大人になるという痛みと歓喜

子供と大人の狭間を懸命に生きる中学生の物語。

 

 

  前回のブログで紹介した『空が灰色だから』の作者で有名な阿部共実先生です。

 

今回の『月曜日の友達』も2巻と短めの作品ですが、終始感情動かされっぱなしであと1巻お話が続こうものなら心臓麻痺で死んでいたに違いない。

 

 

台詞に詩的な表現が多く、不思議な雰囲気を感じます。ただ、僕は〈考えるな、雰囲気を感じろ!〉みたいな雰囲気作品が苦手なことが多くて、そういう作品を観たり読んだりする度に『こいつは何が言いたいんだってばよ?』とか『つまりどういうことだってばよ?カカシ先生』といった感想になってしまう。

 

 

その点この『月曜日の友達』は分かりやすい。登場人物が中学生ということもあって主人公水谷ちゃんの純朴な感情がモロに伝わってくる。

 

 

『いつも自分より優秀な人と比べられて鬱陶しい』

『友達が一人出来たというだけの事で嫌いだった月曜日がこんなにも楽しくなった。』

 

 

こんな水谷ちゃんの感情が、小さい頃、誰もが感じたことのあるような感情が痛いほど心に入ってくる。

 

 

 

画とお話、どちらもとっても美しい感情を揺さぶられる作品でした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ブルーロック

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 原作 金城宗幸

漫画 ノ村優介

週刊少年マガジン』(講談社)にて連載中。

自己中ストライカー300人集結!!

くたばれ日本サッカー!もう一度夢を見るために!!

 

 

僕は サッカーは観るのもプレイする方も大好きです。(全然上手じゃないけど)

特にW杯の時期になると眠れない日々が続きます。

 

ロシアW杯のベルギー戦、本当に悔しかった。

 

そんなW杯優勝を実現させるために日本に必要なのは圧倒的エースストライカーの発見と育成である。そのために作られた育成寮、青い監獄(ブルーロック)へ集められた300人の高校生FWが蹴落としあいの選別トレーニングに挑む、とお話の大筋はこんな感じです。

 

原作の金城宗幸先生神さまの言うとおり僕たちがやりましたで有名な先生です。故にこの作品、サッカー漫画ではあるのですがデスゲーム漫画の要素が濃いように感じます。選別トレーニングをクリア出来なければサッカー選手としては死ぬことになります。仲良しこよしでは上にはいけない、勝ち残るということは誰かを蹴落とすことでもあるんだ、という勝負の世界の厳しさを表すメッセージがヒシヒシと伝わってきます。

 

 

画力の高さもこの漫画の大きな魅力の一つです。

 

のダイレクトボレー、

蜂楽のドリブル、

國神のロングレンジミドルシュート

千切の疾走感、、、  

 

大迫力で描かれる見開きに思わず唸ってしまいます。

 

 そんなサッカーの気持ち良いところが余すことなく表現された漫画です。

 

 

先日、マガジン公式の声付きPVを見たんだけど千切の声だけ違和感があったな。もっと中性的な声かと思ってた。  あと相変わらずアンリちゃんの乳デケェな。。。

 

 

 

 

 

【おわりに】

 

如何でしたか。

 

自分の言葉でどの程度作品の魅力が伝わったか、もしくは伝わらなかったのか、そもそも誰かに読んで貰えるのか?

 

不安が尽きることはありませんが、少しでも僕の好きな漫画に興味を持っていただければ幸いです。

 

僕の知らない面白い漫画はまだまだ尽きない、日本最高!!!

 

 

ではこの辺で。